2020年の皐月賞は、福永祐一騎手騎乗の「コントレイル」が勝ちました。
いや、強いの一言。正直、この競馬ができるとは思いませんでした。この内容だとダービーもほぼ確勝なのではないでしょうか。
皐月賞を振り返りましょう。
2020年4月19日 第80回皐月賞(GⅠ)
ペースが59.8-60.9なので、1.1秒のややハイペース。
強風で割と乾いたとはいえ、若干まだ湿った馬場状態の中での前半59.8秒なので、結構流れたと思う。
馬場的には内よりも外が良かったのは確かで、そこは雨の影響が大きかったはず。
それにしても、コントレイルは圧巻の走りでしたね。上りも34.9秒で、2位のサリオスが35.4秒なので0.5秒差をつけている。
この2頭は力が抜けていたと思いますね。その理由は後ほど。
まずはサリオスから。
サリオス
この馬は奥が深い馬だね。
1600mしか経験がないのが不安視されていたが、まったく問題なし。
朝日杯で速いペースも経験していたし、今回の皐月賞もペースはまったく問題なかった。
後は成長力があるかどうか。ハーツクライ産駒なので、普通なら成長力があるはず。そう考えると、かなり強い馬になるはず。
ダービーに出るにしても、NHKマイルに出るにしても有力なのは間違いない。
コントレイル
この馬も、ディープインパクト産駒にしては奥が深い馬。まぁ単純に仕上がりが早いという可能性はありますが。
それにしても、普通のディープインパクト産駒ならホープフルか皐月賞で負けてるんだよなあ。超高速馬場でもタフな馬場でもやれているのは、今のところまったく隙がない。ダービーまでは確勝だと思う。
後はディープインパクト産駒なので、尻すぼみだと思うが、少なくともダービーまでは大丈夫でしょう。
なぜ、この2頭が抜けているのか
今回の皐月賞、着差以上にこの2頭が抜けていると感じました。
それは、この2頭が休み明けだということ。
つまり、他の馬は前哨戦を叩いて皐月賞を勝ちに来ているのに対して、コントレイルとサリオスは決して皐月賞を勝ちに来ているわけではないのです。ヴェルトライゼンデあたりは、明らかに皐月賞を狙っていたはず。でなければスプリングSなんて使いません。
目標は先にある中での、この2頭のパフォーマンス。この差を埋めるのは大変だと思います。
特に今回勝ったコントレイル。ノースヒルズの努力の結晶とも言える結果になったのではないでしょうか。
休み明けでGⅠを獲るというのは、ノーザンファームのお家芸でしたが、ここに来て追いついてきた感じですかね。
ノースヒルズには大山ヒルズという、外厩と変わらない設備があり、「キズナ」「ワンアンドオンリー」というダービー馬も輩出しています。その中で、前哨戦を使わずGⅠを獲るノウハウが加われば、3度目のダービー制覇もすぐそこのはず。
特に今年はノーザンファームの成績が微妙で、何となく新しい転換点を向かえているような気がします。
先週の桜花賞もデアリングタクトという非ノーザンの新星が誕生しましたしね。今後の流れにも注目です。