前回の記事の続きで、桜花賞の出走予定馬の分析を行っていきます。
PART1はこちら。
シゲルピンクダイヤ
父:ダイワメジャー、母父:High Chaparral、生産者:天羽牧場
トライアルのチューリップ賞で2着に入り、見事桜花賞への出走権を手に入れたシゲルピンクダイヤ。
今まで、マイルを3戦連続で使っているように、ダイワメジャー産駒らしくマイルに照準を合わせている。
前走、チューリップ賞も何気に強い競馬で、一頭大外をぶん回して2着に突っ込んできた。そもそも、未勝利を勝っただけの馬が、チューリップ賞で4番人気に推されるということ自体異常で、皆さんこの馬の素質を認めているということだと思います。
この馬の特徴としては、押せば押すほどジワジワ伸びるという感じ。新馬、未勝利を見ても、コーナーでの加速力自体はなく、直線に入り前にスペースができれば伸びてくるという印象。よって、阪神外回り1600mという直線の長い舞台設定はいいと思う。下手に内を通すよりは、思い切って外を回す方がタイプ的にいいかな。ただ、権利取りのためにチューリップ賞が全力だったと思うし、ここは評価しても連下くらいまでかな。
ノーブルスコア
父:ディープインパクト、母父:Dylan Thomas、生産者:ノーザンファーム
前走のチューリップ賞は、福永騎手らしく、権利取りの競馬で何とか3着に滑り込み、桜花賞の権利を獲得した。良くも悪くもジワジワ伸びるイメージで、これといって特徴もない。エルフィンSを詳しく見ていく。
2019年2月2日 エルフィンS 京都芝1600m
ペース的には48.6-46.9で後半型の競馬に。
スタート自体は良い方で、3番手で先行する形で直線を迎える。最速地点でも伸びていることは伸びているのだが、瞬間的な切れ味だと「アクアミラビリス」には完敗だった。
馬体重的にも結構いっぱいいっぱいの馬で、レースぶりも器用貧乏といった感じ。さすがに桜花賞で狙うのは厳しいかな。
アクアミラビリス
父:ヴィクトワールピサ、母父:Anabaa、生産者:社台ファーム
この流れで、アクアミラビリスの分析に。いかんせん、デムーロが早くから、この馬で桜花賞と決めている馬だけに注意が必要か。しかし、まぁ今年はデムーロの調子がめちゃくちゃに悪い。これは別記事でまとめようかと思うくらい。
話がそれたが、この馬の強みは「瞬発力」だ。これは世代でもトップクラスかもしれない。ただ、明確に不安点があって、それが「折り合いに難があるところ」。
まずは、新馬戦を振り返る。
2018年11月17日 新馬戦 東京芝1600m
ペース的にはドスローの流れ。
スタートはあまり良くなく、押して行って少しかかるが、何とか2番手に収まり、直線を迎える。
急激なペースアップにも動じず、持ったままの直線の入り口。そのままムチが入ることなく、10.6の地点でも、ほとんど追わずに走っていた。結構インパクトのあるレースだった。
2019年1月12日 フェアリーS 中山芝1600m
新馬戦でも結構怪しかった折り合いという不安が、このレースで露呈してしまった。とにかく前半から引っかかる引っかかる。たぶん、800m地点ぐらいまで、ずっと頭を上げていたんじゃないかな。そういう意味では、これで5着というのは能力の証かもしれない。
阪神芝1600mは、レースによっては直線だけで勝負できる舞台なので、嵌れば一発あってもおかしくない。瞬発力は世代屈指のものを持っているので、あとは乗り方、展開次第。デムーロの調子が戻れば。