去年の阪神大賞典以来
1年7か月ぶりの勝利を挙げたサトノダイヤモンド。
なぜ、復権を果たすことができたのか見ていきたいと思います。
サトノダイヤモンドのベストレースは?
サトノダイヤモンドのベストレースは、何と言っても3歳時にキタサンブラックを破った「有馬記念」でしょう。
ペースは77.1-75.5で1.6秒のスロー。
3歳馬で斤量が恵まれていたとはいえ、キタサンブラックを正攻法で破るインパクトは相当なものでした。このレースは阪神競馬場のターフビジョンで見ていたのですが、ルメール騎手が向こう正面で、キタサンブラックをぴったりマークしている映像が流れた瞬間、「おーマジか」というどよめきが起こったことを覚えています。結論として、この作戦は大成功でしたね。
サトノダイヤモンドは、個人的に、瞬間的に速い脚が使える馬だとは思っていません。瞬間的な脚を使うというよりは、長く良い脚を使うのがサトノダイヤモンドの特徴だと考えています。その根拠に2着に負けた日本ダービーを振り返りましょう。
日本ダービー
ペースは72.9-71.1で1.8秒のスロー。
ただ、有馬記念と違うのは瞬間的に速いラップを踏んでいること。
L2地点で11.0というラップがありますね。
落鉄の影響もあったと思いますが、そもそも、このような瞬間的に速いラップを踏むレースは合わないのだと思います。
もちろんある程度速い脚は使えるので、あくまでも相対的にということです。続いて、宝塚記念を振り返りましょう。
宝塚記念
ペースは65.4-66.2で-0.8秒のミドルペース。
ラップ推移は11.8-11.9-12.1
このレースは基礎スピードが求められ、かつ内が有利な馬場状態だった。
ルメールは自信を持って、かなり早めに大外を回してきたが、結果としては大味になりすぎたかなと。
そんなにラップが落ちていない中で、大外を回しているわけで、さすがに持たなかった。
そうみれば、そこまで負けていないので、そこまで悲観することはないかなと。
そもそも、サトノダイヤモンドは復活したのか?
私は、そもそも適性さえ合っていれば、今回の京都大賞典くらいの力は発揮できて当然だと思います。
海外帰りのレースはいずれも負けた理由が明確です。
金鯱賞は、後半3ハロン勝負で速い上がりを踏んでいる+海外帰り。
大阪杯は、ペースが遅すぎ+戸崎の仕掛け遅れ。
宝塚記念は、ミドルペース+大外から強気に乗った点。
つまり、サトノダイヤモンドが好走する条件は
・ペースバランス的にスロー
・瞬間的に速い脚を要求されない(分散型)
だと思います。
京都コースがこれで4戦3勝3着1回ですが、これは4コーナーに入るまでに坂を下って、ペースを上げる京都コース特有のコース形態が、サトノダイヤモンドの好走条件にピッタリ当てはまるからだと考えられます。
今後もサトノダイヤモンドの出走条件には目を光らせる必要があります。
個人的には、東京コースよりも、中山の有馬記念の方が適性があるように感じますが・・・
いずれにしても今後が非常に楽しみですね!